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PECSトレーニング~内言語の芽生え~

我が家でも、ずいぶん前(2歳半すぎ)から『写真カード』を作って、ヒトやモノには名前があるということを知ってもらうため、あるいは、何かを手に入れるための要求カードとして、それと、これから何をするのか?どこへ行くのか?を伝える、スケジュールの提示のために使おうとはしていました。しかし、樹はカードをたくさん手にすると、家具の隙間に次々と入れて遊ぶという習性があり、せっかく苦労して作ったカードは、全部無くなってしまうという事態になってしまったり、そのカードを見せても、まだ理解力が乏しいため、樹にはこちらの意図が今イチ伝わらず(今思えば、私自身も勉強不足で、間違った使い方をしていたところもあります・・・)結局作ってはみたものの、あまり役には立ってなかったように思います。

それから、何かが欲しい時は、人の手を使って欲しいものを教える(クレーン現象と呼ばれ、自閉症児に多く見られる特徴のひとつです)ようになり、例えばお茶が欲しい時は、冷蔵庫にママの手を持っていって教えるようになりました。その時に「おちゃが欲しいんだね」と言葉に出して言うようにしていれば、いつの日か、「おちゃ」と言えるようになると思ってました。それに、クレーンで要求できるのだから、別にそれでいいのかな?と思ってました。

ところが、そらパパさんのブログで、『PECS』(絵カードコミュニケーションシステム)のことや、『内言語の獲得』について書かれているのを見て、このままではいけないということに気付きました。

言葉には『内言語』(音声を伴わない自分自身のための言語で“思考”の道具としての機能)と『外言語』(他人に向かって用いられる音声言語で“伝達”の道具としての機能)とがあり、『内言語』というのは、私達が頭の中で物事を考える時に、独り言を言うように言葉で考えている。つまり言葉による思考のことなのだそうです。

ということは、この『内言語』がなければ、本当に意味のある言葉は育っていかないと同時に、当然、論理的思考も、将来への見通しも立てられないということになります。つまり、意味も解らず目の前の刺激にただ反応するだけの行動パターンを強いられる。ということになります。

つまり、例えば「おちゃ」と言って、お茶をもらうという行動が、トレーニングの場面で学習されたとしても、それは単なる合言葉的なもので、それで本当に「おちゃが欲しいからおちゃと言おう」と「考える」ことが学習されたとは言い切れない。ということです。

これが、PECSのトレーニングを毎日続けていた場合だと、「おちゃが欲しい」という気持ちが、頭の中で「おちゃカードのイメージ」になり、その後、おちゃカードを取りに行くという「流れ」ができたとすれば、これはもう内言語の芽生えということができます。

そして、意味のある言葉を獲得していくためには、まず、普段よく使う「名詞」から、ということで、今までクレーンで要求していた、「おちゃ」「てれび」から、改めて取り組み直すことにしてみました。また改めて写真カードを一から作り直し、「おちゃ」と「てれび」のカードを冷蔵庫の横に貼り、クレーンで要求してくるたびに、そのカードを渡すことをトレーニングしました。初めは、一度「てれび」カードを渡したら、テレビをつけてもらえたので、お茶が欲しい時も、「てれび」カードを渡してきました。つまり、「てれび」カードを渡せば、何でも要求がかなうと勘違いしたようです。その時、「何が欲しいの?お茶が欲しいんでしょ?お茶はどれ?」と聞くと、「おちゃ」カードを取ることが出来ました。ここで凄いことに気付きました。樹は、「お茶」という言葉を聞いただけで、お茶がイメージできるようになっている。つまり、言葉の理解は全く出来ないという段階から、お茶、バナナ、テレビ、おやつ、トイレなどの、普段よく使うごく簡単な単語の意味は、理解できる段階まで発達している。ということに気付きました。(単語が解るようになったからといって、普通に話しかけてももちろん通じてませんが・・・)

そして、何回かトレーニングを続けていくうちに、お茶が欲しい時に、ちゃんと自分から「おちゃ」カードを渡して要求してくるようになりました!これでも、内言語の芽生えに成功したと言えますが、その後、食卓に座って食事をしている最中に、クレーンで何かを要求してきたので、「何?何が欲しいのかな?」と聞くと、「おちゅわ、おちゅわ」と言ったのです!「おちゃ」と言いたかったということがすぐに解りました!この時、写真カードは冷蔵庫の横に貼ってあるので、取りに行けない状況でした。それだから、言葉で言ったのかもしれませんが、とにかく「おちゅわ」(おちゃ)という言葉が、樹にとっての初めての『内言語』及び『有意味語』と言えるのではないでしょうか?

改めて、一からやり直してみて本当に良かった!これからも少しずつ、PECSなど、樹に合っている療育方法をよく見極めて、色々と試行錯誤しながら実践していきたいと思います。そして、言葉だけにこだわらない、色々なコミュニケーションの方法を、身に付けさせてあげたい。コミュニケーションの“必要性”、そして何より“楽しさ”をたくさん教えていってあげたいと思います!

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少年消防クラブのキャンプ

夏休み、上の子が入っている“少年消防クラブ”で、キャンプに行ってきました!もちろん樹も連れて・・・(迷惑承知でしたが・・・皆さんご迷惑をおかけしました!)

まず1日目は、バスに乗って『当麻スポーツランドキャンプ場』に行きました。アスレチックをするという事でしたが、小学生以上向けで、難易度の高いものばかりだったので、樹に出来そうなものはほとんど無し。その中でもすごく気に入ったのが、池でたらいみたいな船に乗って、ロープを引っ張って渡るというものでした。何回も乗りたがったけど、池がものすごく汚くて、池というよりドロ沼って感じで、もし仮に落ちようものなら、絶対変な病気になること間違いなし!だったので、カンベンしてぇ~と思っていたが、3回も乗らされてしまった!もうひとつ気に入ったのは、長くてグネグネしたネットの中をくぐるというもので、それを始めると、出てくるまでしばらく多動の樹を追い掛け回さずに済むので、ラッキーでした!

その日は、バーベキューをして、温泉に入ってから、毎年恒例の肝だめしをして、コテージで寝ました。

2日目は、朝ごはんを食べたら、バスに乗って『旭川市科学館サイパル』に行きました。はじめは、常設展示室で遊ぶということだったが、ママに捕まると思って逃げ回っていた。どこにでも入っていこうとするので、人に迷惑がかかるから捕まえたら大わめき・・・その時、ボールコースターというのを見つけて、それにハマった!NHK教育の“ピタゴラスイッチ”が大好きなので、それと同じようなものを間近で見られて、すっかりとりこになってしまった!せっかく夢中になっていた所で、プラネタリウムの時間になってしまった。プラネタリウムは有料で、もうすでにお金を払ってくれていたので、入らなければもったいないし、実は私も一度も入ったことがなくて、入ってみたかったので、連れて行こうとしたら当然大わめきだったが、あきらめ半分でおんぶして連れて行った。もしダメなら途中で出てもいいやと思いながら入ったが、プラネタリウムのイスを見て、何かの乗り物と勘違いしたようで、案外素直に座った!ところが、プラネタリウムが始まると、真っ暗になってしまい、(とーぜんですが)天井のスクリーンに映像が映し出されたのを見て、ビビッてしまい、半ベソ状態・・・将来予測がつかない&想像力がない樹には、乗り物かと思っていたら真っ暗になるし、まさか天井にいきなり映像が現れるなんて夢にも思わなかったと思う。その後はずっと星空で、いろいろ説明してくれたが、樹はずっとビビりっぱなしで、ずーっと半ベソ状態・・・でも、大声でわめくということはなく、すごーく小さな泣き声でベソをかいていた状態だったので、かわいそうだから、もう出ようか?と何度も迷っていたが、もうちょっと・・・と思って我慢していたら、途中で七夕物語のアニメが流れ出した所で、慣れてきたのか?平気になった!そして何とか最後まで、大わめきすることもなく、プラネタリウムの中にいることが出来たのだ!途中で出なくて良かった!一緒に行っていた、周りの人たちのほうがビックリしていたようだ!

年長さんになったら、社会見学でこのプラネタリウムに行くことになっているので、その前に経験することができて良かった!樹は初めてのことは大変だけど、一度経験したことは結構すんなり出来ることが多いので、これからも、とにかくチャンスがあれば、なんでもトライして行きたいと思います!

樹は関係ないのに、消防士さんや、少年消防クラブの皆さんには、いろいろとご迷惑をおかけしました。便乗させてもらって、樹もいい経験が出来ました。本当にありがとうございました!また餅つきの時も、おじゃまいたしま~す!

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ドラえもん海底ワールド

2006_080710045 2006_080710051 2006_080710072 ドラえもん列車の予約が取れたので、急きょ、函館まで高速で行くことになった!1日目と2日目の午前までは函館観光で、いよいよJR函館駅から、ドラえもん列車に乗って出発!早速列車の前にいた、ドラえもんとのび太の着ぐるみと一緒に、写真撮影をしてから乗り込む。列車の外も中もドラえもんのイラストがたくさん描かれている。樹は乗り物は大好きなので、ご機嫌で乗ってくれた。思ったよりも長旅で、函館駅~吉岡海底駅まで、行きが約1時間半、帰りが約1時間もかかった。後から地図で吉岡海底駅の場所を確認してみたら、なんと、ほとんど松前町の手前まで地上を走り、そこからほんの少し海底に入った所だった。家族バラバラの座席だったので、個人旅行みたいでちょっと寂しかった。途中、“4号車ドラえもんカー”という遊びのスペースで遊んだが、そんなに長く遊ぶことなく、すぐに座席の方に戻って、ずっとおとなし~く座っていた。

やっと到着、トンネルの中をず~っと歩いて、“ドラえもん海底ワールド”に向かった。途中何回も記念写真撮影スポットがあり、その都度並んで順番待ちして、「ハイ、チーズ!」の連発!しかし樹は、写真撮影なんかよりも、遊びたかったのに、いちいちポーズを取らされて、海底ワールドにつく頃には、すっかり機嫌を壊してしまっていた・・・

せっかく樹の喜びそうな、のび太の部屋など、ドラえもんの世界が再現されているのに、完全に機嫌を壊していて、全然見れなかった・・・着ぐるみショーが始まったので、それを見たら機嫌が直るかな?と思ったが、それでもダメ・・・結局、ドラえもんワールドとは何の関係もない、ボールプールに入ったら、機嫌を取り戻して遊び始めた。海底ワールドに約1時間いることができたが、樹は、そのほとんどの時間をドラえもんのステッカーが一枚だけ貼ってあるボールプール(笑)で過ごした・・・そして、帰る時間になったので、「帰るよ~」と呼ぶと、逃げて来ないのかと思ったら、意外に素直に出て来た。しかも、それからのび太の部屋などに興味を持って、遊びたがった。しまった・・・もう少し早く出してあげればよかった・・・と、後悔しても後の祭り・・・いったい樹は何をしに行ったのやら・・・

でも、この日を境に、カメラを向けたら、「ハイ、チーズ!」を連発するようになった!それにしても、樹にとってはちょっと苦痛も多かったし、今イチ楽しめなかったけど、一度は連れて行ってあげたいと思っていたのが実現できて良かった!ママの自己満足かもしれないけど・・・どちらにしても最後のチャンスだったので、行けただけでもラッキーでした!

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ドラえもん列車

樹は、赤ちゃんの頃から『ドラえもん』が大好きだった。普通なら、幼児が好むはずの『アンパンマン』にはなぜか目もくれず、見るテレビといえば、いつも『ドラえもん』オンリーだった。その頃は、まさか自閉症だなんて思ってもみなかったので、「幼児向けのアニメよりも、小学生向けのアニメの方が好きだなんて、すごいなぁ」くらいに思ってた。ちなみに、1歳くらいの時は、『ドラえもん』でも、映画だと難しすぎたようで、さっぱり興味を示さなかったが、今では、映画も楽しむようになっている。

樹がドラえもん好きなのがきっかけで、我が家にドラえもんグッズが増えていき、いつの間にか家族全員でドラえもんファンになってしまっていた!

でも、なぜか樹はあまりドラえもんグッズには興味を示さない。なぜなのかよく考えたら、樹は、ドラえもんというキャラクターが好きなのではなく、ドラえもんの“アニメ”が好きなのだということに気が付いた。それならば、どうして『アンパンマン』ではダメなのか?それについてもよく考えていたら、たぶん、ドラえもんのアニメは表情が豊かで、見ていて面白いからではないか?なぜなら、アンパンマンはドラえもんに比べて、ほとんど表情に変化が無いし、いつもドラえもんを見ている時、大きなリアクションがあった時に(キャラクターが怒った時や、泣いた時など)とてもウケているからだ。それと、逆を言えば、アンパンマンは、幼児向けの簡単なストーリーのはずなのに興味がない。つまり、ストーリーの意味を理解していないと言える。ドラえもんも、ストーリーを理解して見ているのではなく、表情やリアクションを見て楽しんでいる。ということらしい・・・

1歳前からずっと、ドラえもんのテレビをビデオに撮ったもの(8本くらいある)を見続けているので、今ではすっかりセリフも全部覚えてしまっているようだ!日本語自体、さっぱり理解できていないが、ドラえもんのセリフだけは、耳から聞いたそのままを丸覚えしている。言葉としては正しく言えてないが、イントネーションだけはそっくりな言い方をするから面白い!

JR北海道ドラえもんイベントで、ドラえもん列車に乗って、青函トンネル吉岡海底駅にある“ドラえもん海底ワールド”に行けるというのがある。樹も一度連れて行ってあげたいと思ってはいたが、どうせ連れて行くのなら、もう少し物事が解るようになってから・・・とか、もう少し落ち着いてから・・・(多動なので)などと思っていたら、結局解るようになる前に、この夏休みでファイナルになってしまうとのことでした。これは絶対行かなくては・・・と思いつつ、何かと忙しくて予約を取るのを忘れてしまっていた・・・もう予約を取るのは無理かな?と思いつつ、イチかバチかで電話してみたら、席は家族バラバラになってしまうけど、何とか夏休み中の土曜日に予約が取れた!夢みたいで嬉しかった!!!

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脱走癖の克服・4

“いいです・○カード”と“いけません・×カード”の積み重ねを続けて、行けない日もあるが、行ける日もあるという見通しを持たせるという作戦も、一度は上手く行ったように見えたが、またつまずきにぶつかった・・・

はじめは、自転車で近所を一周するだけだったのが、だんだん途中からまた別のお家に寄り道するようになった。とってもおとなしくてお利口な犬がいて、たくさん遊ばせてもらった!そらパパさんのブログの『アニマルセラピー』によると、動物との触れ合いは、ヒトと遊ぶよりも単純で、モノで遊ぶよりも複雑なので、自閉症児にとってはものすごくいいそうです。そのお家の人も、樹が自閉症だということを話したら、すごく理解して下さって、「またいつでも遊びにおいで~」と言って下さった。

しかし、犬と遊ばせてもらうのは嬉しいけど、毎日行かないと気が済まないのでは?と、またいや~な予感がしていたら、案の定、次の日からもその家に寄るのを楽しみにしているようだ・・・でも、家の前に誰もいなければ「留守だね~」でごまかせた。ところが、次に遊ばせてもらった時、裏庭の畑に入れてくれて、ハウスに連れて行ってミニトマトをもいで食べさせてくれた。

そこでまたまたいや~な予感・・・次の日は、勝手に庭に入って行ってしまった。樹は一度入っていいと許されると、いつ何時でも勝手に入っていいと思ってしまうのだ・・・でも、そこで嬉しいことがあった!勝手にハウスに行くのか?それともママを引っ張って行ってトマトをくれというのか?と思っていたら、そのお家のベランダの網戸から、「おーい、おーい」とお家の人を呼んで、ハウスの方に向かってクレーンで(人の手を使って、欲しいものを教えること)「うく、うく」(樹の何かして欲しい時の合言葉みたいなもの)と言って、“トマトを下さい”と要求した!そこで、誰に教えられるでもなく、自分からちゃんとコミュニケーションが取れていることを、とても嬉しく思った!

でも、それからというもの、毎日その行動は続いた。家の前に誰もいなくても、勝手に庭に入ってしまうのだから、「留守だね~」と言って素通りすることもできなくなってしまった。しかも、食い意地が張っている樹は、食べることに対して執着心が強いので、トマト食べたさに、そのお家は絶対に行きたい所となり、すっかりこだわりとなってしまった・・・

いくら「いつでも遊びにおいで」と言ってくれたとはいえ、まさかここまで毎日来るとは思ってなかったと思う・・・何とかこだわりをそらそうと、『こうえん』カードで、誘って連れて行った。でも、どうしてもトマトの方が良かったみたいで、イヤイヤ行ったし、家に帰ってきた時も、やっぱりトマトのお家に行きたかったようで、家に入りたがらなかった・・・どうすればいいのか?トマトの時期が終わるまでの辛抱か?などといろいろ考えていたら、次に遊びに行った時に、今度はトマトからブドウに興味が移ってしまった。もちろん、勝手に食べ始めたわけではなく、初めはお家の人からもらって食べたのだが、次から次へとキリが無い・・・このままでは、あまりにもこのお家の人に迷惑をかけてしまう・・・

しかも、夕方遅く帰ってきた時に、“いけません・×カード”を見せたら、やっぱりトマトの強力な魅力を思い出すのか?すんなり家に入ってくれず抵抗するので、結局玄関のチェーンロックをかけて、出て行けなくするしかなかった・・・

その時、そらパパさんからコメントでアドバイスを頂いて、PECS(絵カードコミュニケーションシステム)では、『絵カードを使う』ことが、最終的に『強化子が与えられて強化される』という形で終わることで『1セット』になる。ということを教えてもらいました。つまり、“いけません・×カード”を見せるだけでは、子どもに強化子を与えることができないので、『最後が強化子』になるように、近所に行くことの代わりになる、ビデオを見るなどの『代替メニュー』を提示するなどの工夫が必要とのことでした。

今まで、上手く行くはずがないやり方をしていたんだなぁと思うと同時に、樹にとって、近所に遊びに行くこと(トマト)以上の強い『強化子』なんて、思いつかない・・・という壁にぶつかりました。

でも、いろいろ考えていくしかない!まだ、買っただけで見せていない、『手遊び歌のDVD』を試すとか、散歩のコースも、また『こうえん』の方にイヤイヤでも変えてみるとか・・・

結局、“脱走癖の克服”は、失敗に終わったのか?でも、一度は近所から自転車に移行することができたり、夕方遅く帰ってきた時も、一度は自分から家に入ってくれたし、一応成功したんだと思う。

しかし、子どもは絶えず成長しているから、ひとつ解決しても、また次の問題が浮上してきてしまう。その都度問題を克服していく方法を考えて、対応していかなければならないということは、大変なことかもしれないが、それは確実に“成長している”ということの証であり、喜ばしいことなのだ!

この前、旭川で“情緒障害教育研究大会”があり、参加してきました。そこで勉強した中で、心に残っている言葉があります。

『つまずきは問題ではなく発達課題である』

絶えず訪れるつまずきにめげることなく、新たな発達課題を考えて行きたいと思います。

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脱走癖の克服・3

それからいろいろ考えて、代替行動として、家にある三輪車に乗せてみました。そしたら喜んで乗ってくれたのはいいけど、次の日からも、近所に遊びに行って、さんざん遊んだ後、さらに三輪車にも乗りたがり、代替行動にはならず、こだわりを増やしてしまっただけになり、失敗した~と思っていました・・・ところが、そのうちに、近所に遊びに行っても、自分から早めに帰って、三輪車に乗りたがった。これはもしかして、三輪車の方が楽しくなっていけば、だんだん近所にいる時間を減らしていけるかもしれない?!そう考えると失敗じゃなかったかも?

早速、三輪車では樹の体には小さいので、自転車を買いに行きました。ところが北海道は、これから雪の季節になってしまうため、近所のホームセンターには自転車はほとんどなく、旭川まで2時間かけて買いに行くはめになりました。

それからは、近所に行っても、ほんの一瞬で戻ってきて、すぐに自転車に乗りたがるようになりました!代替作戦はとりあえず成功!

それからは、保育所から帰ってきたら、どんなにわめいてもまず一度家に入らせて、カバンをかけさせてから、『きんじょ』の写真カードと、“いいです・○カード”を見せて、近所に行ってもいい日を作りました。それを毎日毎日続けてから、夕方遅く帰ってきた日に初めて“いけません・×カード”を見せました。そうしたら、しばらくは行きたがって玄関でねばったが、とうとうあきらめて家に入った!いきなり“いけません・×カード”を見せた時は失敗したが、毎日毎日“いいです・○カード”を見せ続けたことで、ダメな日があっても、また次の日は遊びに行けるし、一度家に入ってもまた遊びに行けるという保障を作ることができたんだと思う。やっぱりこういう事は、粘り強く毎日の積み重ねをしていくことが大事だと思いました!

ちなみに、雨の日だからダメということは、傘のマークで“あめカード”を作ったけど、まだ雨の日に遭遇してないので、試したことはありません。それと、夕方だからダメということは、時計の針で時間を示していく方法を薦められましたが、まだ樹にはそれを理解することは難しいんじゃないか?と思い、とりあえずは、“いいです・○カード”と、“いけません・×カード”の積み重ねを続けて、行けない日もあるが、行ける日もあるという見通しを持たせるという作戦で頑張っていこうと思います!

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脱走癖の克服・2

そらパパさんのブログの中で、『行動分析学入門~ヒトの行動の思いがけない理由~』という本が、オススメとして紹介されてました。行動分析学とは、行動の原因を明らかにし、行動に問題がある時には、その原因に対処しながら行動を望ましい方向に変えていく科学であり、この本を読むことによって、日常生活で起こる行動を理解し、自分自身や他の人々の行動をよりよく制御する方法を考えることができるようになる。というもので、言葉の通じない樹の問題行動を、コントロールできる鍵が見つかるかもしれない・・・と思い、読んでいる最中でした。

そのブログや、本から学んだことは、自閉症児の叱り方としては、『できるだけ叱らないこと』を考える必要があり、それでも、どうしても『叱る』必要があるときの対応方法もあり、あくまで『罰』だけでなく、合わせて『代替行動』を意識して作っていく、という方法でした。

そして、『脱走癖のコントロール』についても、脱走するより、お家の人と一緒にいる方が楽しいと思える『メリットがある』環境に変えていく。つまり、例えば外に出たがる子どもに対しては、ただ外出を抑えるのではなく、決まった時間に散歩に連れて行ったり、家の中により楽しい刺激を用意することで、子どもにとって『脱走するよりしない方が楽しい』と思える環境を作ることを目指すということでした。

これを読んだ時、私は深く反省しました。樹の欲求をただ、叱って押さえつけてただけだったんだ・・・人間には必ず欲求がある。それを押さえつけられただけでは、欲求が解消できずにたまってしまい、また別の問題行動やパニックなどにつながってしまう。だから、問題行動を止めさせたかったら、それに代わる代替行動を示してあげなければいけないということに、やっと気付けました。

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脱走癖の克服・1

やっぱり、ベランダから勝手に裸足で出歩くのは、かわいそうだけどやめさせた方が良いと思って、まず始めに私のとった対処法は、ベランダから勝手に出ようとした時にきつく叱り、出てしまった時は、お尻をたたいて叱って連れ戻す。つまり『罰を与える』ということでした。そうしたら、あまり出なくはなったが、たまにこっそり出ようとするようになったので、その時もすかさず叱ると、あわてて出るのをやめたりといった具合で、まさにいたちごっこといった感じでした・・・

それと、保育所から帰ってきた時も、私から逃げるようにして、お友達のお庭に走っていくし、雨が降っていても、夕方遅くに帰ってきた時でも、いつ何時でも行ってしまうし、一日に2回出かけた時も、2回とも行かなきゃ気が済まないし、そのお庭に行くことが、すっかりこだわりになってしまっていました。

よそのお庭に、お家の人がいない時に勝手に入ることは、いくらいいと言われていても、樹にとっては良くないんじゃないか?でも、樹の行きたい所だし、いいと言われているんだからやっぱり行ってもいいのか?どうすればいいのか?ずいぶん悩みました。

いずれにしても、雨の日や、遅く帰ってきた日は、行けないということも、理解させる必要がある。でも樹には、晴れの日は行ってもいいのに、雨の日はダメということの理解が難しい・・・ましてや、同じ晴れてるのに、昼間なら行ってもいいのに、夕方だからダメなどということを理解するのはなおさら難しい・・・

どうすれば樹に解ってもらえるのか?これもずいぶん悩みました。そこで、“いけません・×カード”というものを作りました。それと、PECS(絵カードコミュニケーションシステム)を取り入れて、『きんじょ』の写真カードを作り、夕方遅くに帰ってきた時に見せました。結果は失敗・・・逃げられてしまいました。ショック・・・力ずくでも行かせなければよかった・・・かなり落ち込みました。

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家庭療育者になろう!

少し前に“お父さんの[そらまめ式]自閉症療育”というものすごいブログを見つけました。重度の発達地帯を伴った自閉症の4歳の女の子“そらまめちゃん”のお父さんで“そらパパさん”と言う人ですが、大学の時、認知心理学を学んでいて、最近、認定心理士の資格も取ってしまったという、すごい人が書いているブログです。今まで知らなかった自閉症療育に関連することが、ビッシリ書かれています。ブログランキングネットのカテゴリ別ランキング[育児]の中で、3位になってるくらい、すごいブログです。自閉症療育なんて、限られた一部の人にしか必要のない内容のブログで、3位になるということは、ホントにすごいことです!(サイドバーの“お気に入りのブログ紹介”の所からアクセスできます。)

家の樹も、そらまめちゃんと状況がよく似ているし、今悩んでいることをすぐにコメントを使って相談できるし、何より、毎日読んでいるだけでとっても勉強になり、自分自身が自閉症療育の知識をつけていくことで、自分でもより良い対応ができるようになっているような気がします。また、言葉がすでにある程度出ている子どもに対しての療育の方法はたくさんあっても、まだ、言葉が一言も出ていない子どもに対しての療育の方法は、あまり知られていないというのが現実でした。私自身も、言葉の通じない樹に、どのような療育をして行けばいいのか?さっぱり検討もつきませんでした。そういった子どもにもできる療育方法があるということを、そらパパさんのブログで知ることができました。それに、たくさんのいい本を紹介してくれていたので、私も、樹の療育をのん気に他人任せにしてはいられないと思い、まずは、本を読んで一から勉強し、家庭でも療育を実践していこう!と決意したわけです。

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脱走癖

土曜日、洗濯物を干していたら、聞き覚えのある声がしたので、よく見ると、樹の同級生だった。二件隣に住んでいるけれど、普段は保育所に行っているので、まだ一度も遊んだことがなくて、今日は偶然会ったのでした。

その声につられて、樹も外へ出てきてしまった。(普段は、一度外へ出たら1時間や2時間は覚悟なので、全部家事を済ませてからでないと、外には出さないのだ。)まだ掃除も終わってなかったけど、仕方なく、そのお友達のお家の庭で遊んだ。樹は、そのお友達が、保育所で同じクラスにいるお友達だとは、たぶん気付いていないし、大して興味もない。(ごめんね~)でも、ママがそのお家の人とおしゃべりしているし、全く知らない人の家ではないということは、分かっていると思う。(いや、そこまで考えてはないかな?)

樹はすっかりそのお庭が気に入ってしまったようだ!いや~な予感・・・樹は、一度入っていいと許されると、いつ何時でも、勝手に入っていいと思ってしまう。そのお家のお母さんは働いているので、普段家にはいない。でも、もともと知り合いだったし、樹が自閉症だということも知っていたので、「もしかして、これから毎日勝手にお庭に遊びに来たがるかもしれない・・・」と言うと、「いない時でも、いつでも来て勝手に遊んでいいよ!」と言って下さった。

案の定、私の予想通り、保育所から帰ってきたら、カバンを道に放り捨てて、ダッシュでそのお庭に走っていって遊んだ。いくら「いつでも来て勝手に遊んでいいよ。」と言われていても、やっぱり留守のお家に入って遊ばせるのは、忍びない・・・

そのうちに今度は、近所に遊びに行くことを覚えてしまったので、ベランダに置いてある靴を勝手に履いて出歩くようになってしまった。初めのうちは、行った事がある所しか行かなかったが、ちょっと目を離した隙に道路に出ていたことがあったので、危険が解らないのでやっぱり勝手に出歩く癖をつけては良くないなぁと思い、ベランダの靴を撤去した。そうしたら今度は裸足で砂利の上を歩いて出歩くようになり、さらには、砂利の上のみならず、庭の草の上まで裸足で走り回るようになってしまった・・・だんだんテリトリーが広がって、まさにこれは『脱走癖』と呼べる状態にまでエスカレートしてしまった・・・

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信じること

最近、保育所での生活は、すっかり落ち着いてきているようだ!
少し前までは、朝、保育所に着いたら、靴箱に靴をしまって、その勢いでカバンや帽子も靴箱に入れようとしたり、さくらんぼ組のお部屋に入らないで、そのままホールに逃げたりしていたが、最近は、先生がいなくても、一人でちゃんとさくらんぼ組のお部屋にまっすぐ行き、ちゃんと自分の場所にカバンと帽子を置くようになったそうだ!
それを毎日ちゃんと自分からできるようになったのだ!すごい!たった3ヵ月で身に付いてしまうなんて・・・すごすぎる!!!これも、去年一年間の積み重ねがあってのことだと思います。
自閉症児は、社会性・想像力の障害があるため、ルールなどを理解するのがものすごく苦手です。その上樹は、言葉も通じない・・・
そういう子どもに、社会のルールなどを理解してもらう方法は、毎日同じことを繰り返し経験して、身に付けていくしかないのです。
この方法だと、人の何倍も時間はかかります。でも、逆に言えば、時間はかかっても、必ず習得することはできるということです。
保育所に入る前までの樹の子育ては、何かひとつできるようになるたびに大喜びで、でも、なぜかまたできなくなり、そして落ち込む事の繰り返しでした。だから、ある時から、なるべく期待しすぎないように努力するようにしました。あまり期待しすぎると、できなくなった時の落ち込みようが激しすぎて、いい子育てができなくなるような気がしたからです。
そのうちに、いつの間にか期待すること自体を忘れてしまっていました。だから、先生から、「こんなことができるようになりました!」とか教えてもらっても、いまいち信じられなくて、自分の目で見て初めて、「すごい!」となるのでした。気付けば、私は樹のことを信じることまで忘れていたのかもしれない・・・
今の樹は、ひとつひとつの事を着実に身に付けていっていると思います。時間はかかってもいい。ゆっくり、じっくりと覚えていけばいい。これからは、必ずできるようになると信じて、応援していくよ!

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みんなと一緒

運動会も無事終わったある日、保育所の先生と会話していた時に分かったのですが、今まで給食の時以外は、別室で過ごしていることが多くて、さくらんぼ組のみんなと一緒のお部屋で過ごすのは、様子を見て決めるので、その時期はこちらに任せて欲しいということだった。

が、いつの間にか、肝油を食べる・うがい・トイレ・手洗いという、毎日の日課は、さくらんぼ組のお部屋で、みんなと一緒にしているそうだ!先生ちゃんと教えてくれないからー!知らなかったー!

そういえば、ちょっと前に、「今日は朝の会が終わって、そのままお部屋に入って過ごしました!」とか言ってたような気がする・・・先生はたぶん、それで伝わったと思っていたんだと思うけど、私にしてみたら、今日だけの話かな?とも思うし、軽~く普通に話したので、それが、今日からずっととは、思わなかったんだと思う。だから、大して気に留めてなかったので、“知らなかった”となってしまったのである。

そんな重大な話は、ちゃんと、「今日からは、ずっとみんなと一緒のお部屋で過ごすことになりましたので・・・」と、説明して欲しかったよ~先生!(笑)

ということで、今のところ、朝の会が終わったら、みんなと一緒にお部屋に入り、毎日の日課を済ませ、その後、みんなと一緒にできる活動は一緒にするが、みんなと一緒にはちょっと難しいという活動内容の時は、個別の部屋ですることもある。ということです。でも、ほとんど一日、みんなと一緒に過ごす日もあるそうです。

何はともあれ、やっと、みんなと一緒に過ごせるようになって良かったね!これからは、今まで以上に、みんなから刺激を受けて、たくさんの事を吸収していって欲しいと思います。

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